卓球のラバーには数多くの種類があります。
その中でも表ソフトラバーは、ラバーの種類によって性能が大きく変わるラバーです。
そのため、表ソフトラバーを使用する選手は、それぞれの表ソフトの性能や種類を理解することにより、自分のプレーをレベルアップすることが出来ます。
VO>102はテンション内蔵の回転系表ソフトラバーで、表ソフトながら非常に回転が掛かり、攻撃的なプレーが出来るラバーです。
この記事ではVICTASから発売されているVO>102の特徴とレビューについてまとめました。
VO>102ってどんなラバー?
・VO>102はVICTASから発売されている回転系表ソフトラバーです。
・2012年4月に発売され、表ソフトラバーの中では人気があり、多くの選手に使用されています。
・全日本選手権で平野美宇選手を破った木原美悠選手が使用していたことでも有名です。
・スポンジの種類は「1.8」「2.0」「MAX」があります。
VO>102の特徴
①表ソフトだけど、回転が良くかかり、よく弾む
テンション内蔵の回転系表ソフトラバーであるVO>102は、回転が良くかかり非常に良く弾む表ソフトラバーです。
表ソフトラバーの中では、回転が掛かりやすく、ラバーは柔らかめで球を持つ感覚もあります。
打ったボールは弧線を描いて相手コートに入り、安定感があります。
またかなり弾むため、スピードもかなり出る表ソフトです。
ドライブは、非常に安定しやすく、相手の回転を受けにくいにも関わらず、球持ちが良く、回転が掛かります。
表ソフトだけど、ミート打ちとドライブを使ってガンガン攻めていきたいという選手に向いています。
もちろん裏ソフトラバーに比べると相手の回転の影響は受けにくく、球離れが早いという特徴があります。
(回転の受けにくさとしては、スピード系表ソフト>回転系表ソフトVO102>裏ソフトラバーの順のイメージです。)
表ソフトラバーの中では、比較的性能が裏ソフトに近い印象のラバーです。
そのため、今まで裏ソフトを使用していた選手がVO>102に変えても違和感が少なく使いやすいラバーになります。
また、表ソフトにありがちなボールが滑る感じが少なく、バックドライブやツッツキがやりやすく、安定して威力のあるボールが出しやすいです。
スポンジはやや柔らかめです。
②ボールがナックルになりにくい
VO>102は裏ソフトに近い表ソフトであるため、ナックルボールが出にくい特徴があります。
そのため、表特有のナックルボールを出していきたい場合は、技術で出す必要があります。
また、ブロック時にただ当てるだけでは、あまりナックルにならないため、棒玉になりやすいといったデメリットがあります。
そのため、ドライブに対するブロック時は当てるだけなく、弾いてカウンターするような攻撃的な技術が重要です。
そのため、自分からどんどん攻撃をしかける選手、もしくは自分でナックルボールの球質を出せる中級者以上の選手にはVO>102は非常に良いラバーになりえると思います。
逆に、初めて裏ソフトから表ソフトに変更した選手はナックルを出す感覚がわからないと思います。
そのため、ナックルボールを使用して戦術を組み立てたい選手は、VO102ではなくスピード系表ソフトラバーなどの別の表ソフトを使うのも良いでしょう。
表ソフトを使いこなすなら、ナックルを使って相手を振り回す、チャンスメイクをする技術は必須になると思います。
ナックルボールを活かしたブロックや、ミート打ちでの速攻などの表ソフトらしいプレーが出来る中級者、上級者の方がVO>102を使いこなせると思います。
(スピード系表ソフトならば、スペクトルやモリストSPなどが使いやすくオススメです。)
参照:【卓球】Nittaku製モリストSPのレビュー【表ソフト】
また、台上プレーに関してはスポンジが柔らかいためかやりにくさはそれほどないものの、弾み過ぎるためやりやすいとも言えないです。
具体的には、良く弾むラバーであるためフリック技術は威力が出やすいですが、ツッツキやストップはやや止まりにくいと思います。
VO>102のおすすめのスポンジの厚さ
基本的にはスポンジの厚さは2.0mmがオススメです。
理由は、2.0mmが変化と威力のバランスが良いためです。
ペン表の選手が使用する場合でも2.0mmのスポンジが扱いやすくオススメです。
また、ペン表の選手でも、ミート打ちの安定感を重視したい、弾み過ぎてコントロールが出来ないなどの理由の場合は、1.8mmのスポンジ厚でも良いと思います。
VO>102は非常に弾むラバーのため、スポンジの厚さ1.8mmでも十分に威力がでます。
MAXだと弾み過ぎてしまい、ミート打ちのコントロールが難しくなる可能性があります。
また、弾く技術(ミート打ち、スマッシュ)のコントロールが難しくなると、表ソフトなのにドライブに頼りがちになります。
MAXのスポンジの方がドライブも安定し、威力が出る可能性がありますが、ミート打ちとドライブを適切に使い分けるためにはMAXのスポンジはあまりおすすめできません。
ドライブばかりを多用してしまうと、表ソフトを使用しているのに裏ソフトラバーのような卓球になってしまい、中途半端になる可能性があります。
また、スポンジが厚くなるほど、ナックルボールは出にくくなります。
つまりは、自分もやりやすいけど、相手も打ち返しやすいといった特徴のないラバーになってしまう可能性があります。
表ソフトらしい、速攻堅守のいやらしさを出すためにも、スポンジはMAXよりも2.0mmもしくは1.8mmの方が扱いやすいと思います。
MAXのスポンジは上級者で、自分でナックルを出す技術があり、非常に弾むラバーでもミート打ちがコントロールできる選手にはMAXのスポンジが使いこなせると思います。
また、元々、VO>102はナックルの出にくい表ソフトラバーですが、MAXのスポンジであると、更にナックルボールが出にくくなります。
また、シェークハンドのバック側に使用する場合は変化を重視するために1.8mmのスポンジでも良いと思います。
VO>102に向いている人
①表ソフトを使用しつつ、どんどん自分から攻撃をしていきたい選手
VO>102は、ドライブ、ミート打ちでは文句のないほど威力が出ます。
そのため、VO>102を使用する選手は前陣での攻守を大事にする選手よりも、自分からフリック、ドライブ、ミート打ちなどの技術でどんどん攻めていきたい選手に向いているラバーです。
性能も高いラバーですので、ペン表、シェークフォア表、シェークバック表のどの戦型でも使用することが出来るラバーです。
また、ペン表の場合はフォアもバックも台上プレーも同じラバーで行わなければならないため、比較的バランスの良いVO>102はペン表に向いているラバーだと思います。
②中級者、上級者などの自分の技術でナックルを出すことの出来る選手
VO>102は自分から意図的にナックルボールを作らないと、あまりナックルボールの出にくいラバーです。
VO>102は、初級者レベルの選手では、表ソフトラバーの特徴であるナックルボールを意図的に出すことが難しいです。
そのため、自分は打ちやすいけど、相手も返しやすいといったプレースタイルになりがちです。
そのため、レベルが上がってくると、表ソフトならではのいやらしさを出すためにナックルボールや変化ブロックを出す技術が必要になります。
そういった技術がある選手は、VO>102の攻撃力と、変化を活かすことが出来るため非常におすすめのラバーになります。
ブースターSAとの比較
実際にはVO>102とブースターSAではほとんど差はありません。
若干、VO>102の方が柔らかい。
若干、VO>102の方が球持ちがいい
若干、VO>102の方が回転が掛かりやすい。
若干、ブースターSAの方が球離れが早い。
若干、ブースターSAの方がスピードがでる。
と言われています。
まとめ
VO>102は、表ソフトながら非常に回転が掛かり、攻撃的なプレーが出来るラバーです。
プロ選手も使用している実績のあるラバーです。
攻撃的な表ソフトラバーを探している選手には非常にオススメのラバーになります。
この記事が参考になれば幸いです。
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