【ボードゲーム】街コロのルール紹介と初心者向けの戦略解説

 日本発の有名ボードゲーム「街コロ」

街コロってどんなゲームなの?と聞かれることが多かったので本格的に街コロの紹介と攻略法を解説してみます。

そもそも街コロってどんなゲームなの?

街コロは日本で発売を開始されたボードゲームです。2015年にはドイツ年間ゲーム大賞の「年間ゲーム大賞」にノミネートされました。この賞に初めて日本発のボードゲームが選ばれました。

今までノミネートされたボードゲームは「カタン」「ガイスター」「ドミニオン」などの名作が多く非常に名誉なことです。

街コロのゲーム内容は 誰よりも早く街を建設していくボードゲームです。

「あなたは、とある企業のオーナーです。ライバルよりも早く、自分の街を発展させて建設中のランドマークの全てを完成させることが、このゲームの目的です。」

と説明書に記載されています。

街コロはゲーム内容としては、カードを使ったタイプのボードゲームです。

プレイ人数:2~4人 プレイ時間:30分 7才~大人向け

となっています。

また、街コロの特徴としてボードゲーム初心者にとって最適なボードゲームになっています。シンプルでルールがわかりやすく、運要素と戦略要素のバランスが良いゲームだと思います。特に基本セットは、「人生ゲーム以外で初めてボードゲームをされる方」にとてもお勧めです。

(でも、ボードゲームをやりこんでいる人にはちょっと物足りないかもしれません。そういった上級者は「街コロプラス」や「街コロシャープ」を購入してください。)

続いてゲームのルールについて説明をしていきます。

街コロ解説① 初期配置のカード 

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初期配置では麦畑とパン屋が一枚手元にあります。

街コロはターン性のゲームとなっており、自分の番になったらサイコロを振ります。そのサイコロの出た数字と「カードの上部に書いてある数字」が同じならカードの効果が発揮されます。

例えば、自分のターンに1の目を出した場合、所持している麦畑のカードの効果によって1コインもらえるといった具合です。

この取得したコインを用いて様々な施設カードを購入していき、コインを増やしていきます。

街コロ解説② ランドマークカード

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自分のターンでは通常の施設カードだけでなく、こちらのランドマークカードも購入することができます。上のランドマークタワー4種類のカードを全て建設するとゲームの勝利になります。

ただし、ランドマークタワーの建設には非常に高いコインが必要です。特に電波塔は22コイン必要となり、ゲーム終盤で建設することなります。

ランドマークタワーを建設することで、それぞれの効果を発揮することができます。駅やショッピングモールはゲーム上の戦略に用いられる重要な施設です。そのためこれから紹介する戦略の中でもこれらのランドマークタワーの建設の話が出てきます。

 街コロ攻略法解説

まず、サイコロの出る目についての説明です。サイコロを一つ振ったときの出る目は1/6となっており、数字で表すと16.7%となります。

サイコロを二つ振ったときの確立は以下の通りとなっており、全ての数字が均等に出るわけではありません。また最も7が出る確率が高くなっています。

合計  確率

2・・・2.8%

3・・・5.6%

4・・・8.3%

5・・・11.1%

6・・・13.9%

7・・・16.7%

8・・・13.9%

9・・・11.1%

10・・・8.3%

11・・・5.6%

12・・・2.8%

街コロには多くのカードがあります。初見ではどのカードを購入すれば有利かの判断が難しいと思います。

期待値について

そこで目安となるのが期待値です。サイコロを振った際に平均でいくつのコインが得られる可能性があるのかを算出します。(下の戦略紹介のところに記載しています。)

具体的には、「数字が出たときに得られるコインの数」÷「数字の出る確率」によって期待値が算出できます。これをベースとして戦略を考えるのが有効です。

今回はわかりやすく4人で対戦したゲームを進行した際に、サイコロを一つ振った場合と、サイコロを二つ振った場合の1ターン内に得られるコイン数をを算出しました。

ちなみに計算例として、麦畑の場合だと「数字が出たときに得られるコインの数」が1で、「数字の出る確率」が1D(サイコロ1個)だと13.9%、2D(サイコロ2個)だと0%となります。そのため期待値は1Dでは0.67コイン、2Dでは0.00コインとなります。

市場戦略・工場戦略について

そして大切なこととして、期待値だけでなく爆発的に数値を稼ぐことも重要です。ゲームの終盤ではいかにして22コインを稼ぎ電波塔を入手するかが重要です。そのために重要なのがこの先に説明する市場戦略や工場戦略になります。

そのために特に大切なのが市場戦略や工場戦略を行うい電波塔を入手することです。また、電波塔カード自体もコインの市場戦術や工場戦術と相性が良いのでいかに早く電波塔を入手できるかが勝負の分かれ目となります。

初心者あるあるとして、カードを買い過ぎてしまうことがあります。このゲームの勝利条件はカードを増やして 期待値を上げることではなく、ランドマークを4種類建設することがですので、ランドマークカードを優先的に取得するようにしましょう。

大切なことはいち早く市場戦略や工場戦略を整えて特定の数字が出ると22コイン以上を一気に入手できる状態を整えることです。 この状況まで持っていけば、あとはほぼサイコロの運の勝負になります。

どのくらいのバランスでカードを入手すれば22コイン以上取得できそうなのかは把握しておきましょう。

ここから先は具体的な戦略について解説していきます。

街コロ戦略① チーズ工場戦術

オススメ度:★★★★★
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牧場ー1D期待値 0.67ー2D期待値 0.11

チーズ工場ー1D期待値 0.00ー2D期待値 0.50×(牧場の数)

下記の組み合わせがお勧めです。

◎工場2枚+牧場4枚=合計14コスト→収益24

◎工場3枚+牧場3枚=合計18コスト→収益27

この組み合わせでダイスを二つ振ることで22コイン以上を同時に稼ぐことができます。

ベースとなる基本戦略の一つ目はチーズ工場戦略です。チーズ工場戦略の良いところは牧場のコストが低く序盤に牧場のカードを集めやすい点にあります。牧場自体も優秀なカードで序盤にコインの稼ぎ悪くないです。

また、チーズ工場の値段が高いので牧場を複数取得した後にチーズ工場を集めるといった順番になります。2Dを振った場合の7が出る確率は16.7%と工場・市場の中では最も高く、工場を1つ入手したタイミングでダイスを二つ振った方が収益が高くなります。優先的に2Dを振りましょう。

ただし、牧場とチーズ工場しか主要なカードがないため戦術に柔軟性がありません。他のプレイヤーに後述する「家具工場戦略」や「ファミレスを主体とする戦術」を取られた場合も、2Dを振らざるを得なくなります。

街コロ戦略② 青果市場戦略

オススメ度:★★★★☆

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最も安定した方法です。麦畑を大量に購入した後、ゲーム後半で青果市場を使います。

麦畑  ー1D期待値 0.67ー2D期待値 0.00

リンゴ園ー1D期待値 0.00ー2D期待値 1.00

青空市場ー1D期待値 0.00ー2D期待値 0.17×(麦畑+リンゴ園)

下記の組み合わせがお勧めです。

◎市場4枚+麦畑3枚=合計10コスト→収益24

◎市場3枚+麦畑4枚=合計9コスト→収益24

◎市場2枚+麦畑6枚=合計9コスト→収益24

この組み合わせでダイスを二つ振ることで22コイン以上を同時に稼ぐ可能性がでます。

青果市場戦略の良いところはコストが安いところにあります。主要カードである麦畑が1コストであり、工場系のカードである青果市場のカードも2コストになります。

麦畑のコストが低く序盤に麦畑のカードを集めやすいです。麦畑のカードを集めつつ、余裕があるときにと青果市場と駅を取得し、収益が22を超える組み合わせになった際にサイコロを2つ同時にふります。

また、他のプレイヤーが2Dを多く振りそうな場合はリンゴ園を購入していくという柔軟性もあります。

2つサイコロを振って11または12が出る確率は8.4%と低いのため、ダイスを二つ振るタイミングは遅めです。(11か12が出るのは、チーズ工場の半分の確立です。)

街コロ戦略③ 家具工場戦略

オススメ度:★★★☆☆
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森林  ・・・1D期待値 0.67・・・2D期待値 0.44

鉱山  ・・・1D期待値 0.00・・・2D期待値 2.22

家具工場・・・1D期待値 0.00・・・2D期待値 0.42×(森林+鉱山)

下記の組み合わせがお勧めです。

◎工場2枚+森林4枚     =合計18コスト→収益24

◎工場3枚+森林3枚     =合計18コスト→収益27

◎工場3枚+森林2枚+鉱山1枚 =合計21コスト→収益27

◎工場3枚+森林2枚+鉱山2枚 =合計24コスト→収益27

◎工場4枚+森林2枚                   =合計18コスト→収益24

この組み合わせでダイスを二つ振ることで22コイン以上を同時に稼ぐことができます。

家具工場戦略を使う上でデメリットになりやすい点は「森林」や「鉱山」の値段が高く、序盤で出足が遅い点です。ちなみに2Dの際に8が出る確率は「13.9%」になります。(高くもなく低くもないといったところ。)

そのため、森林や鉱山が変えない序盤では他のカードを取得しなければならないこともあります。(その際はカフェがオススメです。)

最初の方の自分のターンで森林が買えそうならこの家具工場戦略を採用するのもアリです。

逆に家具工場戦術が有利にゲームを展開できる場合は、回りのプレイヤーが多く2つダイスを振る場合です。

特に鉱山のカードの2Dの期待値が高いので全員が2Dを振るようになると相対的に有利になります。ゲーム展開を読んで周りのプレイヤーが2Dを振る可能性が高い時は優先的に鉱山を取得しましょう。

街コロ戦略④ ショッピングモール戦略

オススメ度:★★☆☆☆

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パン屋  ー1D期待値 0.33(0.66)ー2D期待値 0.08(0.17)

コンビニ ー1D期待値 0.50(0.67)ー2D期待値 0.25(0.33)

カフェ  ー1D期待値 0.50(1.00)ー2D期待値 0.17(0.34)

ファミレスー1D期待値 0.00(0.00)ー2D期待値 1.16(1.75)

(内の数値はショッピングモールを使用した際の数値)

まず、2~3人で対戦する場合はパン屋やコンビニは期待値が高く有効な作戦だと考えられます。しかし、4人で対戦する場合、パン屋やコンビニは期待値が低いので有用な作戦にはなりにくいです。ショッピングモール戦術を採用する場合は、優先的にカフェやファミレスを取得するべきだと考えられます。

そしてゲームを複雑にしている要素はカフェとファミレスの存在です。ファミレスの2Dでの期待値は1.16と非常に高くなっています。カフェやファミレスはただ単純に自分の手持ちのコインを増やすだけでなく、他のプレイヤーからコインを奪うことができます。

そういった意味では期待値よりも2倍の効果と考えられます。なのでカフェやファミレスとショッピングモールを用いて妨害する戦略は非常に有効となります。

カフェとファミレスのカードはそれぞれ6枚ずつあります。そのため自分自身がカフェとファミレスを所持しておらず他のプレイヤーがすべてカフェとファミレスを所持しておりなおかつショッピングモールを展開している場合を考えます。

その場合、ダイスを1つ振った場合の期待値は-2.00され、ダイスを2つ振った場合の期待値は-4.16されます。それだけカフェとファミレスの効果は強力なのです。

そのため少しずつコインを稼ぐという戦略は、他プレイヤーがカフェとファミレスを買い占めていた場合は非常に不利になります。

ただし、どれだけ期待値がマイナスされていても市場戦略や工場戦略のカードで22コイン以上同時に稼げる場合はいきなり電波塔を入手できます。

また、ファミレスを複数取得することで他のプレイヤーに2Dを振らせないようにする強い圧力をかけることができます。特にゲーム終盤にファミレス+ショッピングモールの組み合わせは強力であり、複数のプレイヤーがファミレスを所持していればダイスを二つ振ることを躊躇う可能性も高くなります。

またショッピングモールはできる限り早いタイミングで取得することがオススメです。ショッピングモールを展開た際のカフェやファミレスの期待値は十分高く、回りのプレイヤーの妨害効果も考えれば十分に先に22コインまで先に到達できる可能性が高くなります。

序盤、中盤、終盤によって優先順位は変わりますが、基本的に優先度の高い順番としては以下のように考えます。

ショッピングモール>>ファミレス≧カフェ>>パン屋>コンビニです

ただし、この戦術を用いても他のプレイヤーが2Dを振り大量のコインを取得して、電波塔を購入することはあります。あくまで抑止効果なので、他プレイヤーが大量にコインを取得しないように祈りましょう。

また、この戦術を用いる場合は自分自身が2Dを振ることがないため、駅を飛ばしてショッピングモールを先に作りましょう。

街コロ戦略⑤

オススメ度:★☆☆☆☆
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スタジアムー1D期待値 1.00ー2D期待値 0.83

テレビ局 ー1D期待値 0.84ー2D期待値 0.70

ビジネスセンターー1D期待値 0.00ー2D期待値 0.00

基本的に4人対戦の場合はどうしてもこれらのランドマークカードは期待値が低く費用が高いためメリットが低いです。購入しない方がよいと思います。唯一購入するとすれば特定のプレイヤーが勝利に近い場合で、他の3人で協力して妨害するようなケースだと思います。テレビ局やビジネスセンターは妨害に向いている施設なので勝ちそうなプレイヤーに対して集中的に攻撃する戦略としてはアリです。

しかし、基本セットの街コロは一度ゲームが有利に展開すると逆転するのは難しいゲームなので、これらの大型施設を使った妨害戦術にも限度があります。

戦術まとめ

コインは一度に22コインを獲得できれば十分勝利に結びつきます。そのため、最小ターンで22コインを獲得できる組み合わせまで持っていき、あとはダイス運を祈るというのが基本です。なんだかんだダイスの運の要素の大きいゲームです。

街コロプラスと街コロシャープ

ちなみに、街コロの基本セットで物足りなくなってきて、ゲームにバリエーションが欲しくなったらこちらの街コロプラスと試してみてください。

街コロは基本セットだけよりも街コロプラスと組み合わせた方が面白いと思います。

詳細は【ボードゲーム】街コロプラスの攻略と戦術の記事を見てください。

この記事が参考になれば幸いです。

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