ペン表前陣速攻型の戦術と弱点:対策を完全ガイド

大会でペン表前陣速攻型の選手と対戦したことはあるでしょうか。

ペン表速攻型の独特の球質や試合運びに戸惑い、苦戦した経験のある選手も多いと思います。

この記事では、ペン表前陣速攻型の特徴と対策についてまとました。

目次

そもそもペン表前陣速攻型ってどんな戦型?

ペン表速攻型の戦術とは、ペンラケットの片面もしくは両面にラバーを張り、フォア側の表ソフトラバーで攻撃を主体としてプレーをする戦術です。


前陣でのピッチを活かした卓球がメインで、連打で攻撃を仕掛けていくことが特徴です。


また表ソフトラバーの特徴として、相手の回転の影響を受けにくく、球離れが早く、ナックルボールを出しやすいです。

そのため連打での攻撃や丁寧な台上プレーが得意としています。

ペン表前陣速攻型の得意なプレー

①フォアハンドの強打を中心とした速攻プレー


ペン表速攻型の選手はフォアハンドでの強打が得意な選手が多いです。

ペンの選手は、フォアハンドとフットワークが得意な選手が多く、球離れの早いフォアハンドでドンドンと積極的に攻撃を仕掛けてきます。

特に浮いたボールに対するミート打ちや、甘いループドライブに対するカウンタースマッシュは得点率の非常に高い攻撃手段になります。

フットワークが得意な選手も多く、バック側に回り込んでからのフォアハンド強打も得意としており、ガンガンと攻めることを得意とする戦術です。

②バックハンドでの変化ショート
ペン表速攻型は、表ソフトの相手の回転の影響を受けにくいことを利用して、バックショートが得意な選手が多いです。


バックショート自体は攻撃力のあるボールではありませんが、表ソフトならではの変化を付けたショートにより相手選手を振り回し、チャンスボールをフォアハンドで攻撃をしていきます。

上級レベルの選手では、バックショートで守るだけでなく、意図的に変化を加えたバックショート、バックハンドでの攻撃、裏面打法での攻撃など、多彩なバック系の技術で両ハンドで攻撃をしていきます。

③多彩な台上プレー
ペン表速攻型の選手は、台上プレーのやりやすいペンラケットに加え、相手の回転の影響を受けにくい表ソフトを使用しているため台上プレーが非常に得意です。

フォア前、バック前ともに得意であるため、台上プレーに隙がありません。

特に台上でピタッと止まるストップや、フリックでの強打で得点をすることが得意です。

そのため、ペン表速攻型の選手に台上プレーを仕掛けていくのは得策ではありません。

ペン表速攻型の弱点

①サーブやツッツキなどで切れた下回転をバックに深く送る


ペン表速攻型の最大の弱点は、バックへの深い下回転系のボールです。

表ソフトラバーを使用しており、ペンラケットであるため、バック側から自分で攻撃を仕掛けることが難しく、厳しいボールを返球することが難しいためです。


また、フォアハンド主体の選手の場合、バック側への下回転ボールに対しては大きく回り込んで攻撃をする必要があり、どうしても切れたや下回転をフォアハンドで強打することが難しいです。

特に強く下回転の掛かっていて、低いボールに対する回り込んでからの強打は、ペン表ソフト速攻型の選手からするとかなりのリスクを背負います

もちろん状況に応じて回り込んでからの強いミート打ちで打ち抜こうとします。

しかし、強い下回転が掛かっている、ボールが台から深い、球が低い、回り込みのタイミングが遅かった、などの条件が揃うと、ミート打ちの強打が入る確率が非常に低くなります

もちろんミート打ちの強打が入ることもありますが非常に高いリスクを背負わされていることは事実です。


このようなリスクの高い球は、試合中に最後まで入り続けることは稀です。

そのため、このようなボールを表ソフト側に打たせることで、表ソフト選手の攻撃のミスが増えていきます。

このようにペン表前陣速攻型の選手にリスクを負わせてミスを誘うのは有効な戦術の一つです。

また、回り込んでからの強打は、相手コートに入れるのば難しい関係上、バッククロスにボール集まりやすい傾向があることも覚えておきましょう。

また、表ソフト前陣速攻型の選手としては安定して下回転系ボールを打つために、回り込んでドライブを打つ場合もあります。


しかし、回り込んでからのドライブボールは、裏ソフトラバーと比較してそれほど威力が出ないことが多く、落ち着いて対処すればブロックやカウンターをすることは比較的簡単です。


表ソフト速攻型の選手にイヤイヤ打たせているのならば、ドンドン打たせてミスを誘うのも有効な戦略であることを覚えておきましょう。

加えて、下回転に対する攻撃は、回転系表ソフトよりもスピード系表ソフトを使用している選手の方が打つのが難しいと思います。

この戦術はスピード系表ソフトを使用しているを使用している選手に有効な傾向がありますので、ラバーの種類もよく確認しておきましょう。

②フォア側にロングサーブを出す
フォア側に回転系のロングサーブ、もしくはスピード系ロングサーブを出されることが嫌な表ペン選手は意外と多いです。


筆者個人としても、フォア側にロングサーブを出されることは本当は嫌なのですが、あまり対戦相手がこのようなサーブを出してこないので正直助かっています。

ペン表選手はフォアが得意と思っている人が多いと思いますが、実際には回り込んでからのフォアハンド攻撃が得意な選手が多いです。

もちろんフォア側でも攻撃もしますが、反応が遅れてフォアハンド打点が下がると、ミート打ちの強打の安定感が極端に下がります。

反応が遅れて打点が下がってしまい、威力よりも安定感を求めて、入れにいったフォアハンドはそれほど脅威ではないと思います。むしろカウンターを狙いに行けると思います。

基本的にペン表のフォアを怖がって、フォアに送らないことが多いです。

しかし、回り込んで攻撃をするときは左足が台の内側に入れることができるので簡単に攻撃ができるため、回り込んでからのクロス攻撃は簡単に安定して強打を打つことができるのです。

ところがフォア側からフォアクロスへの攻撃は意外と難しいのです。

そのため、強く回り込みを意識している場合は、フォアへの対応は遅れがちになります。

もちろんフォアへのロングサーブに対してはフォアハンドで攻撃をして対応します。

しかし、どんな強い選手でもフォアハンドのロングサーブとバックハンドへのロングサーブを両方ともフォアハンドで対応することは難しいです。台の両側にくる速いボールを対応は出来ないのです。

そうするとフォアへのロングサーブを警戒すると得意の回り込みが封じられることになります。

フォア主戦の選手が回り込みを封じられると相当に辛くなります
まずは恐れずにフォア側にロングサーブを出してみましよう。

③フォア側から下回転系ボールを打たせる
試合でフォアを狙うことは、打たれるのが怖くてあまりやらない選手が多いです。

しかし、ペン表速攻型の選手の中には自分から下回転系のボールを強く攻撃することが得意でない場合があります
(この辺りは相手選手をよく見極めましょう。)

どうしても表ソフトラバーの性質上、裏ソフトラバーのドライブのように安定して強い強打が打てないのです。

相手選手がフォアがあまり得意でないと感じたら、相手選手に打たせるようにして試合を展開しましょう。


特にスピード系表ソフトを使用している選手は、フォアハンドに安定感が欠ける傾向があります。

下回転のロングボールを相手フォアに送り、ペン表速攻型の選手にドライブを掛けさせて、それをカウンターに打ち込んでいきましょう

④フォアを攻撃した後にバックに攻撃をする
そもそもペン表速攻型の選手からすると、相手選手にフォア側に攻撃される事自体が嫌です。


ペン表速攻側としてはフォアでの強烈なカウンターを狙いますが、基本的にはフォアに攻撃されること自体が嫌です。


バックブロックは強固な選手が多いので、こちらから攻撃をする場合は相手のフォア側を狙っていきましょう。

さらに、加えてペン表速攻型の選手はフォア側に攻撃された後にバックに打たれると苦しいです。

これは短いフォアやフォアサイドを切る球を打った後にバックに送るのでも同様です。

理由としては、フォアサイドに大きく動かされた後にバック側にボールを送られると、台より下げられてしまい、自分の体の正面でバックショートを行うことができなくなるためです

十分な体制ではない状態でバックショートを使わされることで、前陣で威力を発揮する表ソフトラバーの良さをなくすことができます


特に台からペン表速攻型の選手を下げさせて、バック側を狙うことが出来れば非常に有利なラリー展開になるでしょう。

④ペン表にドライブをさせてカウンターする
先程と同様にペン表の選手は自分から強いドライブを掛けることが得意ではありません。


そのため、ペン表選手にドライブを打たせ、そのドライブをカウンターで狙い打つという戦術も有効です。

カウンター自体が難易度の高い技術ではありますが、表ソフトの球は揺れる変化こそあれど、スピードや回転の威力はそれほどでもないので、練習さえしていればそれほど難しい球ではありません。

ペン表前陣速攻型の理想としては、相手選手に緩くドライブを掛けさせて、それをカウンターでスマッシュしたい、もしくはブロックして振り回したいと考えています

もしくは中途半端にドライブの繋ぎを打つくらいだったら、チャンスメイクして自分からスマッシュなどの強打によって得点したいと思っています。

そのため、自分から繋ぎのドライブを打つ展開になるのは好ましくありません。

つまりは表ソフト前陣速攻型の選手に打たれることを怖がっていると逆に展開が苦しくなります。


怖いと思いますが、表ソフト前陣速攻型の選手にリスクを背負わせると考えて、ある程度打たせてやるくらいの方が絶対に良いと思います。

まとめ

ペン表速攻型の選手と対戦した場合には、バック側に下回転のロング系のボールを送るフォア側に攻撃をする大きく左右に振り回す台から下げさる等によって相手選手のミスを誘って悩ませていきましょう。

これらの戦術をとることで、ペン表速攻型の選手はプレーに悩み始め、消極的なプレーが多くなり、台から下がり始め、防戦一方になっていきます。


防戦が中心となったペン表速攻型の選手はさほど脅威がなくなります。ペン表速攻型の選手のリズムを崩して有利な展開を作っていきましょう。

※この記事は筆者個人の意見なので参考程度にお願い致します。

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