スピンエースカーボンレビュー:日本式ペンホルダーで両面攻撃が可能な反転式ラケット

ペン攻撃型の選手も多くいますが、片面のペンホルダーではバックハンドが弱点になりやすいです。

そこで、裏面打法の練習をする選手も多くいますが、日本式ペンホルダーでは裏面を貼りにくく、ラケットのバランスを崩してしまう場合もあります。

今回は日本式ペンホルダーながら裏面も張り、攻撃もすることのできる反転式のラケットであるスピンエースカーボンを紹介します。

スピンエースカーボンの特徴

VICTASから発売されている反転式の攻撃選手向けのラケットです。

木材5枚+特殊素材としてカーボン2枚です。5枚合板のラケットの中では、やや硬めのラケットになります。

メーカー表記ではラケット重量は60gとなっていますが、私の所持しているスピンエースカーボンは66gであったため、ラケットによって個体差があるようです。

反転式のラケットの多くは、粒高などの守備型選手向けのラケットが多いですが、スピンエースカーボンはカーボン素材を使用しており、数少ない攻撃選手向けのラケットとなっています。

カーボン素材を使用することで、ラケットの球離れと弾みが良くなり、スマッシュやミート打ちなどの弾きを中心としたプレーでスピードを出しやすいラケットになっています。

また、スピンエースカーボンはカーボン素材を使用したラケットの中では、木材素材の内側にカーボンを使用しているため、カーボンラケットの中では比較的扱いやすい性能となっています。

打球感はアウターのカーボンラケットと木材のラケットの中間くらいの印象です。

カーボンを使用しているため、もちろん打球にスピードは出ますが、過剰に弾むことなく、ブロックもやりやすいラケットです。

ラケットのブレードのサイズは通常の角丸型のペンホルダーとほぼ同程度のサイズです。また、強打時のラケットの振動はやや強めです。

そのため、表ソフトを使用した速攻型のプレーをしたい選手や、ドライブ攻撃型の選手でもスピードを出したい選手に向いているラケットになります。

角丸反転式の日本式ペンホルダーにて、両面にラバーを張って攻撃するラケットの中では比較的重量が軽い方のラケットだと思います。

そのため、両面に非常に重たいラバーを張らない限りは両ハンドでの攻撃的なプレーをやりやすいラケットです。

角丸型ラケットで両ハンド攻撃を行いたい選手にとっては、スピンエースカーボンは有望な候補のラケットになります。

両面で攻撃をしたいペン表ソフト速攻型の選手や、回転よりもスピードを出したい両ハンド型ペンドライブ型の選手にはオススメできるラケットです。

 

スピンエースカーボンに向いている選手

  1. 裏ソフトや表ソフトを使用して攻撃型の選手
    スピンエースカーボンは弾みの強い攻撃型選手用に向いているラケットです。そのため、粒高ラバーを使用して、ショートを中心としたプレーをする選手に向いているラケットではありません。

  2. 日本式ペンを使用して両ハンドで攻撃をしたい攻撃型の選手
    裏面打法を用いてプレーするスタイルとしては、中国式ペンラケットもあります。
    しかし、重心の問題や、グリップの問題で日本式ペンラケットで裏面打法を使用したい選手も多いと思います。そのような選手には非常に良い選択になるラケットです。

  3. 基礎的な技術を取得している中級者以上の選手
    スピンエースカーボンは、カーボン素材を使用しているラケットのため、球離れが早いです。
    そのため、基礎的な技術の安定していない、入門者や初心者の選手が使用すると、ボールコントロールが上手くいかず、上達の妨げになる可能性があります。

    特にドライブなどの、ラケットで球持ちをさせて回転を掛ける打法に関しては、ある程度熟練している選手でないとカーボンラケットを使用することは難しいと思います。
    きちんと基礎技術が確立している選手にとって、カーボンラケットの特性を活かしやすいと思います。

カーボンラケットの特徴

木材にカーボンファイバー(略してカーボンと呼ばれます)という炭素繊維の特殊素材を組み合わせたラケットです。
カーボンを使用することで、球離れが早くなり、高い反発力を持ちます。
カーボンラケットはミート系の技術のスピードが出るようになります。また打球は直線的な軌道になりやすく、一般的には速攻プレーに適しています。

カーボンラケットの欠点としては、球離れが早くなるため、ドライブ系の打法での回転を掛けることが難しくなり、台上プレーのコントロールが難しくなります。


また、特殊素材をラケットの内側に入れている場合はインナーカーボンと呼び、外側に特殊素材を入れている場合はアウターカーボンと呼びます。外側に特殊素材を入れているアウターカーボンの方が、より顕著に球離れが早くなり、ボールのスピードが出やすくなります。

スピンエースカーボンの場合は、特殊素材が内側に入っているインナーカーボンのため、球離れがやや早く、スピードも程よく出やすいラケットになっています。

スピンエースカーボンの欠点

カーボン素材のラケットは木材のラケットと比較して、球離れが早く、選手によっては打球感が合わない可能性があります。
そのため、可能であればカーボン素材のラケットの試打をすることをオススメします。弾み過ぎてしまうと感じた場合は、特殊素材の入っていないラケットの方がオススメです。

特殊素材のラケットは性質上、球離れが早く比較的コントロールが難しいラケットです。
そのため卓球初心者にオススメするラケットとは言い切れません。基礎的な技術を取得している中級者や上級者にオススメのラケットになります。

スピンエースカーボンは両面にラバーを張る設計のペンラケットの中では比較的重量が軽いラケットですが、粘着系のラバーなどの重めのラバーを選択すると、ラケットがかなり重くなる可能性があります。

特に中国式ペンと比較すると、重心が先端に寄りやすくなるため、ラケットの操作性は下がります。フォア側、バック側ともにラバーの重量も意識しながら、ラバー選びをすることが重要です。

自分のプレースタイルや技術レベルに合わせて、最適なラケットとラバーの組み合わせを選択することが卓球の上達につながります。

まとめ

スピンエースカーボンは、日本式ペンホルダーでありながら、裏面にラバーを貼って両ハンドで攻撃ができる数少ない反転式ラケットです。

カーボン素材を使用し、攻撃型のプレースタイルに適しており、特に速攻型やスピードを重視する選手に向いています。
ただし、球離れが早いため、中級者以上の選手に推奨されます。ラケット選びは、自分のプレースタイルや技術レベルに合わせて行うことが重要です。

この記事が参考になれば幸いです。

 

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