卓球はラケットには、ゴム製のラバーを張り、ラケットを使用しています。
このラバーには、裏ソフトラバー、表ソフトラバー、粒高ラバーなどの種類があり、現在最も多く使用されているラバーは裏ソフトラバーになります。
一般的に裏ソフトラバーは自分から回転を掛けやすいラバーですが、相手の回転の影響も受けやすいラバーとなります。
今回紹介する表ソフトラバーは、自分から回転を掛けることをあまり得意としていないラバーになりますが、その代わりに相手選手が打ったボールの回転の影響も受けにくいという特徴があるラバーです。
また、表ソフトラバーはボールの弾みが良いため、スピードの速いスマッシュを主体とした速攻プレーに向いています。
今回は表ソフトラバーの中でも、特に人気のある表ソフトラバーを4種類紹介します。
①モリストSP
・発売メーカーはニッタク。
・テンション系表ソフトのロングセラー。
・メーカーの表示ではスピードは12.50、スピン7.50、硬度30℃
(スピード、スピン、硬度はメーカーごとに基準の値が違うため、参考程度に留めてください。)
・厚さは、MAX、特厚、厚、中の4種類がある。
・東京オリンピック代表の伊藤美誠選手がバック側に使用しているラバーです。
・元々は回転系の表ソフトとして発売されましたが、近年はモリストSPよりも回転の掛かる表ソフトラバーが発売されているため、現在はスピード系表ソフトという格付けのラバーです。
・回転系表ソフトとスピード系表ソフトの中間的なラバーになります。
・ペン表の選手にも、シェークのバック表にもおすすめできるラバーです。
②VO>102
・発売メーカーはVICTAS
・メーカーのカタログの表記では「ブロックよりもまず最優先したのは攻撃力。打って打って打ちまくる表ソフトの完成形。心地良い打球感と球離れの良さに加え、粒をヨコ目にして、安定感も兼ね備えた。テンション系の柔らかめのスポンジとスピード重視のトップシートを組み合わせ、トップ選手仕様のラバーになった。」とのこと。
・現在最も売れているテンション機能を搭載した回転系表ソフトラバー。
・表ソフトラバーの中では非常に回転が掛かりやすいことが特徴で、裏ソフトラバーと比べても遜色のないくらい良く回転が掛かり、よく弾みます。
・裏ソフトラバーから表ソフトラバーに転向した選手でも扱いやすいラバーです。
・ペン表の選手におすすめのラバーです。
③ブースターSA
・発売メーカーはミズノ
・VO>102と非常に性能がよく似たラバー。非常に回転が掛かりやすく、よく弾むラバー。
(おそらくブースターSAの性能が高く、非常に売れていたため、VICTAS側がブースターSAの対抗ラバーとしてVO>102を開発したのではないかと推察しています。)
・メーカーの表示では、スピード10、スピン8、硬度40。厚さは特厚、厚、中の3種類。
・VO>102と同様に表ソフトの選手でもドライブを多用する選手に適したラバーです。
・VO>102とブースターは非常によく似ているラバーですが、後発で発売したVO>102の方がスポンジが柔らかく回転がかかりやすいと言われています。(ほとんど差はありません。)
・ペン表の選手におすすめのラバーです。
④スペクトルS1
・発売メーカーはVICTAS
・高弾性表ソフトラバーの超ロングセラー
・スペクトルは種類が多いのですが、まずは最もベーシックなスペクトルS1をおすすめします。
・スピード系表ソフトとしてバランスの取れたらラバーです。
・打った打球がナックル性のになりやすいにもかかわらず、使いやすいらラバーです。
・スペクトルよりも弾む、回転の掛かる、ナックルになるラバーはいくらでもありますが、回転、弾み、ナックルの表ソフトに求められている性能がバランス良いです。
・最近のテンション系ラバーに比べるとやや弾みは抑えめです。
・勝手に弾み過ぎないため、ミート打ちがやりやすく、台上プレーにも適しています。
・ドライブもしっかりと回転が掛かりますが、テンション系ラバーと比べると繋ぎのドライブがメインになりがちです。ドライブで繋いでミート打ちで打ち抜くといった戦術が中心です。
・似た系統のラバーであるモリストSPと比較すると、モリストSPの方が良く弾み、モリストSPの方が回転を掛けやすいですが、ナックル性能に関してはスペクトルの方が上だと思います。
・モリストSPと比較した場合、コントロール性能と、使いやすさに関しては個人差があって、テンション系の裏ソフトを使用していた選手からすると、モリストSPの方が回転が掛かるので使いやすいと感じると思います。しかし、モリストSPの方が弾み過ぎるため、ミート打ちや台上プレーに関しては弾みの抑えたスペクトルS1の方が扱いやすく感じると思います。
・ドライブとミート打ちを併用しつつたまにナックルで攻めていきたい選手はモリストSP、ミート打ちを主体とし、裏ソフトラバーとの球質の差、台上プレー、ナックルボールのいやらしさを活用しながらの速攻プレーをしたい方はスペクトルS1が適していると思います。
・昔ながらのミート打ちを主体としたペン表速攻型を目指した選手、もしくは裏ソフトラバーとの違いが出やすいためシェークのバック側に使用することがおすすめです。
まとめ
表ソフトラバーは種類が多く、自分に合ったものを見つけることが大切です。
それが表ソフトラバーを使う楽しさでもあります。
今回の記事が参考になれば幸いです。
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