――長期的にパフォーマンスを出し続けるための、効率的な設計思想
はじめに
長期的に成果を出し続けるには、
努力や根性よりも設計が重要だと考えています。
私はもともと、効率化や自動化、新しい仕組みを考えることに強い関心があります。
実際、自分なりに無駄を削ぎ落とし、かなり効率よく事業を回しているつもりでした。
それでもある時、
メンタルスコアが落ち、体調を崩しました。
この経験を通してはっきりしたのは、
休んだ方が、結果的にパフォーマンスも効率も上がる
という事実でした。
そこから、
「どうすれば一時的ではなく、長期的にパフォーマンスを出し続けられるのか」
を改めて考えるようになりました。
この問いに対する、自分なりの答えが
長期持続モデルです。
私の仕事の性質と、前提条件
私の仕事の中心は、
- 新しいことを発想する
- 仕組みや構造を設計する
- 複雑な状況を整理し、判断基準を作る
といった、いわゆる頭脳労働です。
このタイプの仕事では、
体調とパフォーマンスが成果に直結します。
体調が良いときは、
- 視野が広く
- 中長期の構造を自然に捉えられ
- 優先順位の判断が安定します
一方で、疲労が蓄積すると、
自分では気づかないうちに変化が起きます。
疲れているときに起きる、本質的な問題
疲れていると、
- 中長期の構造が見えなくなる
だけでは終わりません。
本来、中長期で最優先すべき「重要度の高いこと」を、
無意識に後回しにしてしまう
という問題が起きます。
これは多くの人が失敗しやすいポイントだと思います。
さらに、
- 本来は避けるべき短期的な選択肢
- 「とりあえず今を楽にする判断」
を選びやすくなります。
本人の感覚としては
「合理的に判断しているつもり」なのに、
実際には 判断軸そのものが短期化している 状態です。
頭脳労働において、
これはかなり致命的です。
だからこそ、
体調管理と精神的な余裕が重要になります。
なぜ「戦略的な休息」が必要なのか
ここで重要なのは、
休息をどう位置づけるか、です。
私は休息を、
- 気分転換
- ご褒美
として捉えることもありますが、
それ以上に、
パフォーマンスを維持するための戦略
として重視しています。
休息が不足すると、
- 判断の質が落ち
- 優先順位が狂い
- 長期的に正しい選択ができなくなる
これは感覚論ではなく、
実体験として何度も確認してきたことです。
疲れていると、思考は必ず短期化する
この点は、はっきり言い切っていいと思っています。
疲労が溜まると、
- 今すぐの成果や安心を優先し
- 中長期で重要なことを後回しにし
- 本来なら選ばない判断を選びやすくなる
良いアイデアが出ないだけでなく、
「何に時間とエネルギーを使うべきか」そのものを誤る
ようになります。
睡眠は最優先事項である
体調管理の中でも、
睡眠の優先順位は最も高いと考えています。
睡眠が崩れると、
- 思考のキレ
- 感情の安定
- 発想力
が連動して落ちます。
逆に、
睡眠さえ守れていれば、
多少他が乱れても立て直しが効きます。
長期持続モデルの基本構造
こうした前提から、
私の長期持続モデルは次の順番で設計されています。
- 体調とパフォーマンスを守る
- 良い判断ができる状態を維持する
- その結果として成果を出す
これは精神論ではありません。
長期的に成果を出すための、
最も効率の良い順番だと考えています。
自動化・外注化・AIの位置づけ
効率化や自動化には、強い関心があります。
そして、
長期持続モデルと効率化の方向性は一致しています。
ただし、自動化・外注化・AIは主役ではありません。
役割は明確で、
- 判断負荷を減らす
- 疲労時の判断ミスを防ぐ
- パフォーマンスのばらつきを抑える
ための手段です。
つまり、
長期的にパフォーマンスを出し続けるための、効率的な補助装置
という位置づけになります。
まとめ
長期持続モデルの目的は、
無理をしないことでも、楽をすることでもありません。
成果を、継続して出すこと。
そのために、
- 自分の仕事の性質を理解し
- 体調とパフォーマンスの関係を前提に置き
- 最も効率の良い順番で設計する
この考え方を、
私は「長期持続モデル」と呼んでいます。